小岩医院の日記

東京都江戸川区東小岩で内科医(専門は循環器)をしています。日頃どのような事を考えながら診療を行っているかを書いていけたらいいなと思っています。

江戸川区

心不全の評価がすぐに出来るようになりました。

心不全を評価する時に非常に重要な項目である「BNP」が15分で測定できるようになりました。 必要とする血液量は目薬1-2滴分くらいです。 そのため痛みをあまり感じずに検査をする事が出来ます。 もちろんその他の採血も同時に行う場合は今まで通りの採血方法…

睡眠時無呼吸が原因の心不全 その2

・ちゃんと睡眠時間は確保しているのにどうも眠い。 ・ちゃんと寝ているのに疲れが取れない。 ・今まで感じた事がない息切れを感じるようになった。 ・まだ若いはずなのに疲れやすい。 こういった症状を感じている方は少なくありません。 病院へ行くと「心不…

心房細動の管理について その2

慢性の心房細動を比較的安全な状態に維持(管理)する上で重要な事は以下の3つと考えています。 ①血液をサラサラにしているか ②脈拍数のコントロール ③血液検査のBNPもしくはNT-ProBNPの管理 ②について 血液をサラサラにするという行為は、あくまでも脳梗塞…

心房細動の管理について その1

慢性の心房細動を比較的安全な状態に維持(管理)する上で重要な事は以下の3つと考えています。 ①血液をサラサラにしているか ②脈拍数のコントロール ③血液検査のBNPもしくはNT-ProBNPの管理 ①について 長嶋監督や小渕元首相、オシム元監督らは心房細動に伴…

有意義な検査を受けましょう!

様々な病気があるように、検査も色々なものがあります。 そのためどの検査をどのように受ければいいか分からない方が多いと思います。 例えば胃癌や大腸癌かどうかをハッキリさせたければ、血液検査やCTを何度もやるより、胃カメラや大腸カメラをやった方が…

健診で心電図異常を指摘されたら・・・。

循環器外来をしていると、健診で心電図異常を指摘されたという方がたくさん来ます。 そんな心電図異常で一番多いのが、「心室性期外収縮」というものです。 波形はこんな感じです。 健診の心電図はだいたい5~10秒の心電図が記録されます。 その中に1回でも…

「医師が飲みたくない薬」は本当なのでしょうか?

2017年9月の週刊現代で「医師が自分では飲みたく薬」という内容の記事を出していました。非常に興味深い内容である同時に、突っ込み所が多くて内容が頭に入ってきません。でも一番感じたのは、薬を生かすも殺すも処方医しだいという事です。 またこういった…

帯状疱疹が最近増えている気がします。

最近帯状疱疹の患者さんが増えている印象があります。 日本人の3人に1人がなると言われており、決して珍しい病気ではありませんが、未だに世間にはあまり浸透していない気がします。簡単に言えば大人の水ぼうそうです。大半の患者が60歳以上と言われています…

やはり心房細動は治した方がいい。

心房細動の患者が来られた時にまず最初に考えるのは、脈拍数コントロールを主体とする治療を行うか、不整脈を元の脈に戻す治療を行うかをどうかです。 残念ながら元に戻りそうにない心房細動があるのは事実ですが、やはり治りそうなものは治してあげた方がい…

更年期障害は女性だけのものではありません。

更年期障害と言うと女性だけのもの、というイメージがまだまだ消えません。 実は男性にも更年期障害があるというのはご存じでしょうか? 40歳頃から始まると言われていますが、60歳頃から増えてくる印象があります。循環器外来をしていて更年期障害を疑うよ…

その心房細動、そのままにしていて本当に良いのでしょか?? もしかしたら治るかもしれませんよ。

心房細動のコントロールについては色々な考えがあって、担当する医師によっても方針は様々です。 2002年にAFFIRM試験というものが発表された事で流れが変わりました。心房細動をそのままにして脈拍のコントロールを行った場合(レートコントロール)と心房細…

花粉症にケナコルトはあり?? 

花粉の量はだいぶ落ち着いてきましたが、まだまだ花粉症の症状は続いています。そこで今回ケナコルトという薬を紹介します。1回筋肉注射すると、1か月間花粉症の症状をかなり緩和してくれます。しかしネットで検索すると、まるで悪魔の薬の様な扱いを受けて…

心臓の調子、悪くないですか?もしかしたら心不全かもしれません。

心臓の調子が悪いと出てくる症状は様々ですが、代表的なものが疲れやすさ、息切れ、動悸です。これらは心不全の代表的な症状です。 これらは比較的簡単な検査で原因をある程度特定する事が可能です。原因が分かれば、それから治療方針を決めて、日々どういっ…