たばこは悪者??
世の中には色々な医者がいて、その中には少し偏った考え方を持っている人が少なくありません。もちろん自分にもそういった面があると思います。
そういった先生が担当になった場合、予想以上に傷ついてしまう事もあります。
「たばこ」が良い例だと思います。
例えば検査で肺癌が見つかってしまった時。
先生「今までタバコを吸った事がありますか?」
患者「20年前まで1日10本くらい吸ってました」
先生「そのタバコが肺癌の原因ですね。」
そう言われてしまうと、肺癌になったのはあなたのせいです。と言われているようなものです。
先生「今までタバコを吸った事はありますか?」
患者「一度も吸った事がありません」
先生「タバコを吸った事が無い人でも肺癌になる人はたくさんいます」
この場合だと、運悪く癌になってしまった可哀想な患者。
というイメージになります。
もちろんタバコが肺癌の原因になるというのはもはや常識になっていますが、肺癌になる原因はタバコ以外にもいくらでもあります。
それにも関わらず、「タバコ」はいつも悪者になってしまい、喫煙者が病気になると自業自得という印象を抱かせてしまいます。
タバコを推奨しているわけではありませんが、言い方一つで患者さんに与える印象がだいぶ変わります。
「あなたのせいではない」と言われれば、頑張って病気と闘おうと思ってくれる事もあるかもしれません。
とは言え、「今でも現役で1日40本吸ってます」と言われれば、さすがにそれはタバコのせいでしょ。とは思いますが💦
タバコ以外にも同じような例は色々あります。
患者さんやその家族に説明をする時、こう説明したら患者さんがどう思うか、という事を常に考えていきたいです。